甲秀樹・四谷シモンさんの二人展「緑園ー少年少女たち」に行って来ました!

(甲さんサイン入りのカード)
甲秀樹・四谷シモンさんの二人展を見てきました。
お目当ては、新作「能と刺青」です(写真の上部の2枚のもの)。
ひと目で心を奪われました。特に、内またの筋肉の表現がすばらしい。見事の一言につきます。
まさに若衆の世界ですね。
一通り拝見してから、会場にいらした甲さんと少しお話しすることができました。
甲さんのお作りなった人形は80~90体近くとのこと。甲さんの芸術に深い理解を示されている篤志家の方が多く集めて居られるとのことで、素晴らしいことです。
世阿弥や松尾芭蕉の昔から、そうした篤志家の方々をいらしたからこそ、日本の芸術が続いてきた歴史に思いを馳せました。
美術館や博物館で甲さんの人形を蒐集するところはないのですかと、お聞きしたところ、絵は良いのだけど、人形というのはそういう対象にならないらしいとの甲さんのお話でした。
いけませんね。日本の人形は日本文化の根本、本流です。土偶・埴輪の歴史から、傀儡子、人形浄瑠璃を経る歴史の厚みがあります。私の勤務先の大学がある日立にも、日立風流物という人形芝居がありまして、これがユネスコ文化遺産に認定されています。これが実にすばらしい。
甲さんの人形は、そうした歴史に鑑みても特級の逸品です。
外国から評価されて自国の文化を評価する、その流れが来ないと評価できないのが、この国の美術芸術とやらの見識ですが、いつまでもそれではいけません。
なお、甲さん四谷さんの二人展は、24日までです。最終日は午後5時までとのこと。ぜひご鑑賞くださいませ。
https://ryokuen.art/
(染谷記)
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